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お月さん ももいろ

2016.2.22

テーマ:ろいろいしゆう記

最終更新日:2024年10月29日

日本で初めて珊瑚が採掘されたのが、ここ高知県
江戸時代に、室戸の漁師が珊瑚を領主に献上した記録があるそうです。

海に面した高知県でも珊瑚が採れる場所は、室戸岬足摺岬、そして大月町から宿毛市にかけてに限られます。
中でも幡多郡大月町の『月山神社』のある地域は、古くは『月灘』と呼ばれ、珊瑚発祥の地として知られている海の聖地。そこで採れる珊瑚は、赤、白、ももいろ珊瑚。

土佐沖の珊瑚の原木

土佐沖の珊瑚の原木です

大月町には、ももいろ珊瑚に纏わるわらべ唄『お月さん ももいろ』があります。

♪お月さん ももいろ
だれんいうた あまんいうた
あまの口 ひきさけ♪

江戸時代、珊瑚は幕府のご法度品でした。
そのため土佐藩では、海で珊瑚が採れることを口にしてはいけませんでした。もし、幕府に知られれば財宝として召し上げられてしまうからです。土佐のお殿様は、珊瑚を採ること、拾うこと、持つこと、珊瑚について話すことも禁じ、珊瑚の存在を隠していました。
お月さん ももいろ』は、『月灘にももいろ珊瑚があることを言ってはならないのに、言ったのは誰だ。きっとあまだろう。あまの口を引き裂け』と唄われていて、珊瑚の存在を口にすることを戒めていたと考えられています。

この唄を題材として、松谷みよ子さんの絵本お月さん ももいろ』が発刊されました。
海とともに暮らす娘『おりの』が、嵐のあとの浜辺で、ご法度品とは知らずに、偶然ももいろ珊瑚を拾ってしまうことから始まる物語。
『おりの』の死後、彼女の拾ったももいろ珊瑚は、お姫様のかんざしになったそうです。そして、月灘では『お月さん ももいろ』の唄がひっそりと歌いつがれるようになりました。
優しい土佐弁の語り口で書かれたこの絵本は、全国に知られています。

現在、高知県は国内珊瑚漁獲の約70%を占める産地。また、日本の珊瑚の80%がここ高知県で加工され、全世界へ届けられています。
中でも、深みのある赤珊瑚『血赤珊瑚』は、ヨーロッパでは『トサ』の名称で呼ばれ、最高ランクとして珍重されています。

悲しい物語を持つ珊瑚ですが、実は、富と幸せをもたらすとされる3月の誕生石
イタリア産カメオの原木高知(日本)から供給されているんですよ!!
珊瑚は世界中で愛されているんですね。

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