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高知城の礎を築いた土佐藩初代藩主・山内一豊と妻・千代

2017.2.17

テーマ:ろいろいしゆう記

最終更新日:2024年3月26日

日本100名城に選定されている高知城

高知城・天守

日本100名城に選定されている高知城は、慶長6年(1601)、山内一豊によって着工され、息子・忠義が土佐藩主を務めていた慶長16年(1611)にほぼ全ての建物が完成。日本国内で天守が現存している12城のひとつでもあります。

天守の内部は3層6階建て、入母屋造りの屋根の上に望楼(ぼうろう)を載せた望楼型天守で、最上階には高知市内を一望できるベランダのような廻縁高欄(まわりえんこうらん)が付けられているのが特徴です。

高知城・追手門

高知城・追手門

高知城は、享保12年(1727)に城下町の大火で一度消失しましたが、寛延2年(1749)に再建された後、地震や太平洋戦争など、幾多の危機を乗り越え、現在までその姿を残しています。重要文化財に指定されているのは、天守のほか、懐徳館(本丸御殿)や追手門など、城内にある15の建造物。城内には、そんな歴史ある城を築城した山内一豊や妻・千代の銅像があります。

山内一豊銅像

山内一豊銅像

山内一豊は天文14年(1545)、岩倉織田氏の重臣・山内盛豊の三男として尾張国(現在の愛知県西部)に生まれました。岩倉城主・織田信安と織田信長の対立により父・盛豊を亡くすと山内一族は離散、一豊は母とともに諸国を流浪することとなります。

流浪の末に幾人かの主君に仕えた一豊は、信長の配下に入り、信長の家臣であった木下秀吉(後の豊臣秀吉)に仕え、”姉川の戦い”や”一乗谷城の戦い”などで武功をあげ、近江国浅井郡唐国(現在の滋賀県長浜市)400石を与えられます。この頃に、後に一豊の出世を助けたといわれる、千代(見性院)と結婚。天正18年(1590)には、遠州掛川5万1000石を与えられました。

慶長5年(1600)、”関ヶ原の戦い”の直前に開かれた軍議・小山評定では、「自分の居城である掛川城を家康に提供する」と、東軍(徳川家康方)に加勢する意思を先駆けて明示。これをきっかけに、去就に迷っていた諸侯らも次々と東軍に付いたと言われています。戦では、西軍(豊臣方)に味方した織田秀信の軍勢を破り、南宮山(なんぐうさん)に陣取った毛利・長宗我部軍を最後まで牽制。戦後は小山評定での発言が高く評価され、土佐一国を与えられることとなり、一豊は土佐藩初代藩主となりました。

山内一豊妻千代の像

山内一豊妻千代の像

そんな一豊の妻・千代は夫の出世を内助の功で支えた良妻賢母として有名です。
一豊が秀吉に仕えていた頃のこと、一豊が馬市で駿馬を見つけたものの高額で買えずにいることを知り、千代は嫁入りの持参金十両を差し出します。君主・信長が主催する馬揃え(軍馬を集めてその優劣などを検分すること)の日、その見事な馬が信長の目にとまり、一豊は信長の関心を得ることになったといわれています。

また、関ヶ原の戦いの直前のこと、大坂屋敷の一豊宛に、豊臣氏の家臣・石田三成から加勢を促す書状が届きます。状況を察知した千代は、その書状と共に、「家康に忠節を尽くすように」と一豊に宛てた手紙をしたためて文箱に収め、小山に布陣している一豊のもとへ届けさせました。千代は「文箱は未開封のまま家康に渡すように」と”こより”に書き、飛脚の笠の緒に縒りこんで託したそうです。一豊はその指示の通り、文箱を開封することなく家康に届けたことで、家康に二心がないことを証することができました。家康はその手紙により豊臣政権の本拠地である大坂城の様子を知ることができ、一豊への信頼を深めたそうです。

高知城・イベント時

高知城・イベント時

そんな2人が礎を築いた高知城は、高知市の中心に位置し、現在も通勤・通学路として、また、ウォーキングコースとして、多くの高知市民に親しまれています。春夏秋冬に移ろうお城の表情や、季節ごとに催される「お城祭り」イベントも魅力いっぱい。

高知城・イベント時2

高知城・イベント時2

みなさんもぜひ、城内にある一豊像と千代像に会いに行ってみて下さい。

●取材協力/高知城管理事務所
※山内一豊と妻・千代の歴史については諸説あります

 

~そのほか「山内一豊」が出てくる記事はこちら~

山内家伝来の貴重な資料などが約67,000点!
>>土佐の歴史と文化の拠点「高知城歴史博物館」

まさか「かつおのたたき」起源に…!?
>>土佐のソウルフード、『かつおのたたき』

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