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安芸市・赤野獅子舞の復活劇!消えかけた歴史をつなぐ地域の絆

【取り組み】えいねぇ

安芸市・赤野獅子舞の復活劇!消えかけた歴史をつなぐ地域の絆

よさこいおきゃく支店の窓口担当「はちきん」です!

消えかけた伝統文化が、地域の絆で鮮やかな復活を遂げた──そんな感動的なドラマをご存知ですか?

今回は、高知県安芸市の「赤野獅子舞」の軌跡と、熱気あふれる秋神祭をご紹介します!

約600年の歴史を誇る「赤野獅子舞」

赤野川の写真

どこまでも広がる太平洋の海原や、白砂青松で知られる琴ヶ浜、蛍が舞う清流・赤野川。豊かな自然環境に恵まれた高知県安芸市赤野地区で、600年以上に渡って脈々と受け継がれてきた伝統芸能が「赤野獅子舞」です。

「赤野獅子舞」の様子

その起源は、赤野浦の開拓の際に京都の神々を迎えて祀った祭礼に遡ります。

長い年月を経て地域の象徴となった獅子舞は、1969年8月8日に高知県無形民俗文化財に指定されました。

伝統が途絶える危機と、保存会の発足

人々を魅了する赤野獅子舞ですが、かつては存続の危機に直面していました。

「赤野獅子舞」のズーム写真(夜間)

少子化や人口減少の影響で、赤野地区6部落が持ち回りで行っていた奉納の継続が困難になり、2014年には地域全体で支えるため「赤野獅子舞保存会」が発足しました。

しかしコロナ禍に見舞われ、お披露目の場が次々と中止に。

2019年~2022年の間は満足な活動ができない休止状態を余儀なくされ、「獅子舞を続けられないのではないか」──そんな不安の声が聞こえ始めたそうです。

新しい風を取り入れ、未来へ繋ぐ挑戦

「このまま終わらせるわけにはいかない」そう立ち上がったのが、赤野獅子舞保存会代表・有光新五さんをはじめとする、若い世代のメンバーでした。

「赤野獅子舞保存会」の集合写真①

これまでのやり方では存続できないと考え、次々と新しい取り組みを進めていきます。

  • 赤野地区以外の参加者の受け入れ
  • 赤野地区以外の人への活動協力依頼(写真撮影やSNSの発信等)
  • 神祭前の練習だけでなく、1年を通して毎週練習できる環境づくり
  • 約70年振りに女の子の演舞への参加を受け入れ
  • 鍵当番などの小さな役割を地域住民に振り分けることで、地域の関わりを増やす
  • SNS等での宣伝、自治体への活動報告

さらには、子どもたちの挑戦する心を育むため、県内外の小学校やイベントで獅子舞を披露。

その結果、少しずつ赤野獅子舞という存在が世間に認識され始め、今では新聞やテレビなどのメディアに取り上げられる機会も増えていきました。

「赤野獅子舞」の演武に参加している子どもの写真

演舞に参加した子どもの保護者からはこんな声が届いています。

『赤野出身ではないのに温かく受け入れてくれたことには、感謝しかありません』

『人に注目されることが苦手な我が子が、獅子舞を楽しみに1週間を過ごしています。また、兄妹で参加できたことで、普段喧嘩ばかりの2人が獅子舞の話をして楽しそうにしていました。』

地域外からの参加者も増え、獅子舞を通じて新しい繋がりが生まれています。

有光さんはこう語ります。

「赤野獅子舞保存会」の集合写真②

「獅子舞を広めたいだけでなく、獅子舞を通じて昔ながらの地域コミュニティを絶やさず、赤野地区に来てくれる人・残ってくれる人を増やしていきたい。獅子舞を通じて知り合った人たちと一緒に、赤野地区の発展に力を尽くしたい」

赤野獅子舞は、単なる伝統芸能ではなく、地域を結び直す"ハブ"として機能し始めています。

観客を魅了する多彩な演目たち

赤野獅子舞の奉納では、「どじょうすくい」「ようたんぼ」「金太郎」など様々な演目の内、いくつかを披露するのが特徴的です。

♦ようたんぼ

演目「ようたんぼ」の写真

町で上手い酒を酌み交わし上機嫌な村人たち。帰り道、道端で眠っていた獅子を蹴り飛ばしてしまいます。あろうことか、眠っている獅子をからかい始めるのです。

♦金太郎

演目「金太郎」の写真

山一番の力持ち・金太郎は、仲間の動物たちと相撲を取って元気に遊んでいました。ついに、最強の獅子も投げ飛ばし勝負ありかと思いきや、獅子が金太郎に向かって襲いかかります。

なかでも注目したいのが、一切声を発さず表情と所作のみで演じる"てがいこ"の演技力です。

てがいこによって、アドリブ内容が違うので同じ演目でも表現の仕方が変わり観客を魅了していきます。

10月の風物詩「秋神祭」の見どころ

「秋神祭」チラシ

毎年10月の第2日曜日に開催される秋神祭は、赤野獅子舞を間近で体感できる絶好の機会です。11時頃に大元神社から住吉神社までを神輿行列が移動。午後からは、太平洋をバックに獅子舞を演舞。

子どもたちの活気あふれる演舞をぜひ見に来てください。

これからの赤野獅子舞

「秋神祭」で神輿を担いでいるの様子

赤野獅子舞保存会の挑戦は、「伝統を守るだけでなく、時代に合わせて形を変えながら未来へ繋ぐこと」の大切さを教えてくれます。

ぜひ一度、赤野の地へ足を運び、この地域が守り続けてきた伝統の息遣いを体感してみてください。

取材協力/赤野獅子舞保存会

掲載情報は取材時点のものです。現在の状況と異なる場合がありますので、最新の情報は公式サイト等をご確認ください。

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