四万十川の夏夜に灯る伝統漁「鮎の火振り漁」
【高知あるある】おらんくの日常

よさこいおきゃく支店の窓口担当「はちきん」です。
「高知ならでは」の体験を探しているなら、四万十町の鮎の火振り漁はいかがでしょうか。
暗闇の川面に揺れる炎は、まるで光のアート。今回は、四万十川で受け継がれる伝統漁法の魅力と、貴重な見学ツアーをご紹介します。
江戸時代から続く伝統「鮎の火振り漁」
四国最長の清流・四万十川。その中流域に位置する四万十町では、夏の夜になると川面にゆらめく炎が静かに現れます。それが、江戸時代から受け継がれてきた「鮎の火振り漁」です。
鮎の火振り漁とは、日が落ちてきた夕方から夜にかけて舟の上で炎を振り、驚いた鮎をあらかじめ仕掛けておいた網へと追い込む漁法のこと。警戒心が強く、激しい光や音に驚くとパニックを起こして逃げ惑う鮎の習性を巧みに利用しています。
特に、秋の産卵期を迎え、夜間に活発に活動する鮎に対して絶大な効果を発揮します。
この漁が行われるのは、四万十川の上流から下流にかけての岩場周辺。
特別な免許を持つ限られた人だけが実施できる、希少性の高い伝統漁法です。
- 実施時期:7月1日~10月15日(鮎漁解禁期間)
- 決行の条件:川面に波が立たない穏やかな夜
波があると網の隙間から鮎が逃げてしまうため、天候や川の状態によっては2週間ほど漁ができない日もあるそうです。
随時行われている火振り漁を見学する際は、車は遠くに停めてご覧いただくようお願いいたします。
火振り漁を後世へ残していくために
暗闇の中に美しく描かれる炎の軌跡がとても幻想的な火振り漁ですが、現在は存続に関わる大きな課題に直面しています。
① 担い手不足
四万十川中流域では過疎化が深刻化しており、若手の後継者が集まりにくい現状にあります。さらに、漁師の高齢化も進んでおり、早急な担い手の確保が求められています。
② 鮎の漁獲量の減少
地球温暖化に伴う水温上昇や水量の減少により、産卵環境が変化し、天然鮎の卵の生育に影響が出ています。
③ 燃料となる松の木の不足
線虫などの被害により、火を燃やすための松の木が手に入りにくくなっています。
近年は松の代わりにLED照明を使う漁師もいますが、「松の木の炎を使った伝統ある漁法を残していきたい」と、四万十町観光協会の会長で、火振り漁の現役漁師の市川敏英さんは強く思いを語ります。
伝統を未来へ繋ぐ「あゆの火振り漁観賞ツアー」
この貴重な文化を守り、未来へ広く伝えるため、四万十町観光協会では「あゆの火振り漁観賞ツアー」を昨年から開催しています。
♦ツアー内容
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仕掛け網の設置を見学
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鮎料理を食べながら火振り漁の観賞
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鮎の網外し体験
(獲れた鮎を購入することも可能です)
迫力ある火振り漁を目の前で見学でき、獲れたての鮎を味わい、体験する。
数百年にわたり受け継がれてきた漁法を五感すべてで味わえるのは、このツアーだけの特別な体験です!
"今しか見られない"夏夜の光景
火振り漁が行われるのは、限られた期間のみ。
環境の変化や担い手不足により、「いつまでこの光景を見られるかわからない」のが今のリアルな現状です。だからこそ、暗闇の川面に浮かぶ炎の軌跡は、今見に行く価値があります。
ぜひ四万十町へ足を運び、伝統の息吹をその目で見届けてみませんか。
取材協力/(一社)四万十町観光協会
電話番号:0880-29-6004
掲載情報は取材時点のものです。現在の状況と異なる場合がありますので、最新の情報は公式サイト等をご確認ください。










